技術経営ブログ

特許ポートフォリオの分析

2019年1月30日

技術ブログ

 特許ポートフォリオはイノベーション戦略やビジネス戦略を強化する大きな原動力につながるものである。このため、特許ポートフォリオが適正に構築されているかは常に注意を払い、チェックする必要がある。

 特許ポートフォリオは、マクロ視点的なサーベイと、ミクロ視点的な詳細分析の2通りで、その構築の適正を判断していく。特許ポートフォリオは言うまでもなく、個々の特許の集合体だ。ビジネスモデルやイノベーションの流れの中で、特許ポートフォリオ全体を一つのシナジー力として捉え、そのシナジー力のビジネスへの強化メカニズムを広い視野を以って鳥瞰していくことが必要となる。必要に応じて競合他社の特許ポートフォリオも分析し、そのポートフォリオ間の相対的な比較分析も行うことで自社特許ポートフォリオを客観性を以って把握していくことが必要になる。

 これに加えて、詳細分析では個々の特許の読み込みを行い、自社ビジネスと照らし合わせ、眠っている特許なのか、活用されている特許なのか、他社から引き合いが来ている特許なのか、他社から譲り受けた特許なのか、更には今まで眠っていたが急に新たなニーズが見つかり、活用の可能性が出てきた特許なのかを見極めていく。

 特許ポートフォリオを構成する個々の特許間の因果関係やつながりを詳細に見極めていく。このためには、特許請求の範囲の記載から権利範囲を深く分析し、構成要件やこれに係り受けする格成分(命題実現に必要な条件)までも抽出して分析を行う。そして特許ポートフォリオを構成する特許間において共通する技術的特徴、互いに引用している構成を整理することで、ビジネスを構成するビジネス単位、或いは用途や効果の単位でクラスタリングをしていく。

 これらの作業を行うだけでも、ビジネス戦略やイノベーション戦略の観点から、特許ポートフォリオの構築の適性判断ができることは勿論であるが、特許ポートフォリオの不備も逆に洗い出すことができ、新たな特許出願戦略の策定に役立たせることができる。当社においてもこの特許ポートフォリオのデザインと構築を一つの支援内容として提供しているが、今後、この戦略的な特許ポートフォリオの構築を行っていくか否かでその会社の行く末は大きく変わってくることは間違いないと思う。

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