技術経営ブログ

ビジネスモデルとエコシステム

2019年2月6日

技術ブログ

 ビジネスモデルとエコシステムは似て非なる概念といえる。ビジネスモデルは、あくまで自社を中心としたビジネスの構造を示す。自社がビジネスで収益を上げるために、自社のコントロール下にある「事象」、「製品やサービス」、「工程」をいかにして最適化し、マネジメントするかを検討していく。
 
 一方、エコシステムは、いわゆる「産業生態系」といわれるが、自社と協力企業、場合によっては顧客も含めて互いに協調し、発展していく状態を示す。自社のみならず協力企業等もこのエコシステムでは主要なプレイヤーになる。このため、協力企業は、自社のコントロールから外れることからその描き方はビジネスモデルとは異なってくる。エコシステムを図示化する上では、自社と協力企業との「主体」間の役割分担、連携を描き、エコシステム全体から発現されるシナジー効果を競争戦略の強みとして描いていかなければならない。つまり、エコシステムでは、互いに異なる「主体」が連携して強い収益構造を描く必要が出てくる。このため、「主体」という軸を基調とし、これに工程や事象、製品やサービスを描いていく必要が出てくる。

 近年では、ビジネスモデルの重要性に加え、特にオープンイノベーションに方向性がシフトしている背景から、このエコシステムをどのように作っていくかが重要になってきている。エコシステムは、仲間となる企業を集めて単にグループを作ればよいというものではなく、そのエコシステムの参加者(自社を含む)それぞれが互いの強みを生かしたシナジーを発揮することでそれぞれの利益を拡大する方向に進んでいかなければならない。自社は得をしても他社が損をするのであれば、当然その他社にとってはそのエコシステム自体に入るメリットが無くなり、撤退してしまうことになろう。そうなると、その撤退してしまう他社の強みを享受する機会自体も失われ、結局は自社も長いスパンでみれば損をしてしまうことにもなる。

 このようにエコシステムの構築は、ビジネス、イノベーションの各階層の社内(クローズ)、社外(オープン)を見極めて、参加する企業間で、バランスを保ちつつ、シナジーを強烈に発揮でいるシステムにしなければならない、当社でもオープンイノベーションコンサルティングを通じてサポート可能な体制を整えているが、本当の意味でのオープンイノベーションを根差したエコシステムの構築の難易度の高さをいつも痛感させられる。

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