技術経営ブログ

自社資源と市場選択

2019年2月7日

技術ブログ

 我々が職業選択、つまり入社する会社を選択するとき、ネームバリューや待遇、職場の雰囲気、仕事内容等を勘案することは勿論であるが、何よりも自分の得意分野、スキルと照らし合わせ、それを活かすことができるか否かも考慮して選択を行う場合が多いであろう(自分は新卒として就職活動をしていた時はその点についてそこまで真剣に考えていなかったが)。自分の得意分野を生かせる環境に入った方が、その環境において活躍できる機会が増え、それに応じて社会における評価が高まり、自分自身も幸せになれ、またそれが励みになって更に頑張ることができ、仕事も楽しくなり、幸せな人生を送れる良い循環が生まれるのである。

 就職する会社の選択は、事業を興す上での市場の選択に似ている。いくら成長が見込まれる市場であっても、自社の持つ経営資源をうまく活用できないのであれば、自社強みでその市場で勝負ができない。つまり自社のコアコンピタンスと市場における顧客セグメントとの不整合が生じてしまっているのである。マーケティングのSTP(セグメンテーション、ターゲッティング、ポジショニング)において、ちょうどターゲッティングのプロセスにおいて、自社のコアコンピタンスを顧みることなく参入してしまう例である。その市場セグメントの顧客に商品やサービスを通じた価値をいざ提供しようとしたときに、結局自社の強み、自社の持つ技術資源をうまくその価値に反映できないと、他社の提供する価値のが勝ってしまい、顧客が他社に流れてしまう。その結果、市場のシェアが他社に奪われ、余儀なく撤退をせざるを得なくなってしまうのである。

 このため、イノベーション階層における自社のコアコンピタンスの抽出と、ビジネス階層におけるマーケティングプロセスの整合性をチェックすることは非常に大切なことだといえよう。マーケティングはマーケティング部門が、自社の技術的な強みを作り出すのはR&D部門が行うという固定観念もあるかもしれないが、本来は一気通貫で進めるべきところだと思う。
 
 

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