技術経営ブログ

プロダクトポートフォリオマネジメント

2019年2月12日

技術ブログ

 プロダクトポートフォリオマネジメントとは、複数市場の時間的な展開を考慮しつつ、自社の製品群ポートフォリオが最適化されるようにマネジメントを行う概念である。特に複数の市場を視野に入れ、それぞれに投入する製品群のポートフォリオを持つ大企業において取り入れられる概念である。市場には必ずライフサイクルが存在する。仮に一つの市場のみをターゲットにした製品開発、販売を行っていた場合に、その市場自体が縮小、衰退した場合に大きなリスクになる。そのリスクをヘッジする意味で、あえて複数の市場をターゲットとし、それぞれに製品やサービスを投入することでいずれかが衰退期に入っても他方の市場により助けられ、企業としての存続が可能になるのである。

 プロダクトポートフォリオマネジメントを説明する上で使用されるツールが、以下に示すツールがある(ボストンコンサルティンググループが開発)。これに市場のライフサイクルを当てはめたときに、問題児→スター→金のなる木→負け犬の順に変化していくことになる。ポイントは、自社の相対シェアが高いところにありつつ、市場の成長率の低い「金のなる木」におけるアクションとして何をするかであろう。この金のなる木の状態では、市場が円熟期に入り、研究開発や製造において多くの投資を必要としなくても自社の相対的シェアの高さを通じて多くの利益を稼ぐことができる状態になっている。しかし、この金のなる木の状態は永続的に続くものではなく何れは衰退して負け犬になり、撤退しなければならないときがくる。このため、この金のなる木において稼ぎ出した利益を「問題児」に投資し、次の世代に隆盛を迎える市場を念頭に置いた戦略を作る必要が出てくる。

 稼ぎ出した多くの利益を何も投資しなければ税金でもっていかれることは、経営者であれば当然知るところであろう。その利益を次の「問題児」に投資することで節税をしつつ、将来の自社の事業の育成を図っていく考えである。
 
 なお、上述において、プロダクトポートフォリオマネジメントは大手企業においてよく採用される考え方であることを述べたが、特にこれからは大手企業以外にむしろ中小企業においてもこの考えを積極的に取り入れていくべきだと思う。現時点において「金のなる木」をしっかりと掴んでいるビジネスをやっていたとしても、これで慢心すると無く、自社の持つ強みを活かした「問題児」を準備し、節税も兼ねてこれに投資する。「問題児」が今無くても、種だけは沢山撒いておくことで、それが貴社の今後の「スター」、「金のなる木」をつかむきっかけになるかもしれない。

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