技術経営ブログ

KSFの典型例

2019年3月6日

技術ブログ

 前回に引き続き、今回もKSF(Key Success Factor)、戦略を成功に導く鍵となる要因、についての話をさせていただきたいと思う。
 KSFの典型例としては、下記が考えられる
 1原材料の資源を掴む、2生産の規模を確保する、3プロダクトの設計ノウハウと確保する、4プロセスイノベーションを実現する、5特許戦略、6ブランド戦略、7販売チャネルの確保、8ビジネスエコシステムの構築、等が考えられる。(一部 今枝昌宏「実務で使える戦略の教科書」日本経済新聞出版社を参考)

 このKSFのうち、5、6は、知財戦略の中に組み入れられるファクターである。これも戦略を成功に導く鍵になる要因になることは確かであるが、逆にこれのみがKSFになってしまうのは、正直なところリスキーであると考える。その理由としては、仮に自社の優位性が特許のみで守られているとした場合、その特許の権利範囲を迂回できるような方法を相手側企業が考えたり、特許が無効になってしまった場合には、KSF自体が即座に消滅してしまうことにもなる。このため、可能であれば、1~4、7~8のような知財以外のファクターでKSFを作り出し、これに5、6の知財戦略を更に助長させるような仕組みを作ること、これが重要になる。
 
 当社関連企業のミノル国際特許事務所のクライアントの中には、「1原材料の資源」をしっかりと掴んでいる企業がある。資源の採掘の権益を確保できている点で、他社にはない圧倒的な優位性を確保できており、KSFとしては十分なものかもしれない。これに加えて知財戦略にも注力し特許出願も積極的に行っている。まさしく、KSFの周囲に特許網を築いた二重の城壁ができており、それがその企業の競争力になっているのである。

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