技術経営ブログ

イシューに着目したイノベーションマネジメント

2019年5月14日

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 イノベーション階層では、下記の図に示すように、イノベーション経営コンサルティングを通じて戦略の軸をしっかりと固めた上で、その資源を社外に求めるのか(オープンイノベーションコンサルティング)、その資源を社内に求めるのか(新規特定技術の開発支援)、或いはオープンクローズの両方から光明を見出すのか、選択肢が分かれることになる。このとき、書籍(安宅和人「イシューからはじめよ」英治出版)において紹介されている「イシュー」について考えていることが重要だと考える。

 この書籍において紹介されている「イシュー」とは、「何に答えを出すべきなのか」を意味する。イシュー度が高い、とは自分の置かれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さを意味する。このイシュー度を上げるべく世の中にある問題の本質とは何かを突き詰めて考えてから解を出す方が効率的であり、逆に一生懸命解を出そうとしてもその解が問題の本質とは外れたものであれば意味がなくなり、徒労に終わってしまう。

 このイシュー自体は、状況の変化や時間の経過に応じて動く。このイシュー自体が動くことが、イノベーションマネジメントをより難しくしている。新規特定技術を開発していく過程で、例えばある機械メーカーが「次世代ロボット技術」について検討しているとする。このとき、「どのようなアクチュエータ技術をベースにするか」、「どのような人工知能を搭載するか」等のような、イシューを抽出して、解を出そうとする。

 しかしながら、実はオープンイノベーションコンサルティングを通じて、これらの技術を外部からの供与が可能になった場合、これらのイシューは不要になり、根こそぎ見直しになる。社内資源のみに着目したイシューは、社外資源の状況に応じて、一気にイシューではなくなるのである。つまり、社内(クローズ)領域におけるR&Dのイシューは、上図のように社外(オープン)に応じて一気に変わってしまう。

 このため、イノベーション経営コンサルティングの段階で、社内(クローズ)のみならず社外(オープン)に目を向け、イシューを定義してR&D上の解を出していくことが重要なのである。可能であれば新規特定技術の開発支援を行うことと並行して一度オープンイノベーションの可能性を検証してから、イシューを確認してもよいかもれいない。外部環境に応じてイシュー自体は動くものなのだから。

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