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ポートフォリオを築くための特許間のコンビネーション

2019年6月4日

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 戦略的な特許ポートフォリオを築く上での条件として、これを構成する個々の特許間で強いコンビネーションを持っていることである。このコンビネーションの作り方は、ケースバイケースで様々なパターンが存在する。このコンビネーションを作る上では、例えば、以下の図(A)に示すように一つの機能1を実現する上でサポートする調達技術ⅰを抑える特許a、調達技術ⅱを抑える特許bが2つ揃わないと機能1を実現できないような関係を作ることが考えられる。仮に特許aのみライセンス実施契約を締結できた場合においても、特許bが実施できない場合には、所望の機能1を得ることができない。このため、特許bについても同様にライセンスを受ける必要が出てくるが、これは機能1を発現させる上で必要条件となる特許aと特許bとがうまくコンビネーションを形成しているからに他ならない。

(B)の例では、機能2を発現させる上で調達技術ⅲが必要になり、この調達技術ⅲを得るためには調達技術ⅳが必要になるパターンである。この調達技術ⅲについて特許cを、また調達技術ⅳについて特許dを取得することで、機能2を発現させるためには特許cを取得しなければならないことに加え、特許cの実施に必要な特許dも取得しなければならない関係を作っておく。仮に特許cのみライセンス実施契約を締結できた場合においても、特許dが実施できない場合には、所望の機能2を得ることができない。このため、特許dについても同様にライセンスを受ける必要が出てくる。かかる場合も同様に機能2を発現させる上で必要条件となる特許cと特許dとがうまくコンビネーションを形成しているからである。

(C)の例では、機能3を発現させる上で調達技術ⅴが必要になり、この調達技術ⅴを抑えるための特許eを取得している。またこの特許eを迂回する上で通過する迂回路に対してそれぞれ特許f、特許gを先回り的に取得している。機能3を実現したい競合他社は、この特許eを迂回することを考えようとするが、その迂回路に特許f、特許gが存在しているために容易に迂回することができなくなる。かかるケースにおいても、特許eに対して特許f、特許gがうまくコンビネーションを形成しているといえる。

 つまり、個々の特許間で強いコンビネーションを作るためには、個々の特許権同士で共通の目的に応じて互いに相補的な関係を作ることが重要だと考える。

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