技術経営ブログ

イノベーションにつながる機会(2)

2018年11月21日

技術ブログ

 イノベーションにつがなる機会(2)として考えられるものとしては、世の中に存在する「ニーズ」である。(参考文献 安部 徹也 「イノベーション理論 集中講義」 日本実業出版社)。

 通常、新たにビジネスを興す場合、「製品・サービス」、「想定顧客」、「提供価値」のラインで考えていくことになる。どの「製品・サービス」に着目し、想定顧客におけるいかなる「ニーズ」に対してどのような「提供価値」を提供するのかを検討していくことになる。そして自社が顧客に提供しようとする「提供価値」を顧客の「ニーズ」近づけようとするエネルギーがイノベーションにつながるという考え方である。

 顧客のニーズは、顧客の声から生まれるが、ここでいう「ニーズ」はそれだけに限定される話ではない。ビジネスを興そうとする企業自らが世の中にあるニーズをサーチし、これに見合う提供価値を考えていくことでイノベーションが創発される場合もある。例えば、当たり前と思われていたプロセスで改善の余地はないか検討することで新たなプロセス上のニーズが見つかる場合がある。例えばデルのPCの受注~組み立てシステムは、PCのサプライチェーンプロセスを見直することで発見したニーズに基づくイノベーションであるし、アマゾンのオンラインによる物流システムも、「店まで足を運んで物を買う」、「店の品ぞろえが少ないことで所望の商品を買うことができない」というプロセス上の課題、ニーズを洗い出すことにより創出されたイノベーションである。

 ある意味スマホだって、スティーブジョブズが顧客のニーズを真摯に聞き、これに応えるために作り出されたものではなく、自らが世の中のニーズを見つけ出し、これに見合う提供価値を求め続けた結果、生まれたイノベーションかもしれない。

 それではどのように世の中のニーズや課題を見つけ出すか、これについては、あまりに膨大なテーマであるため、ここでは説明しきれないが、近年のイノベーションは特に顧客の声を聞き、これに真摯に応えるために生み出されたものではなく、むしろ世の中の新しいニーズをイノベーター自らが探索し、新たな価値を創造していくパターンの方が多い気がする。

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