技術経営ブログ

不審者特定とAI特許

2018年12月21日

技術ブログ

 ロンドン警察は、NECの顔認識技術で犯人検出の試験を行ったというニュースが昨日発信された(MITテクノロジーレビュー)。この顔認識AIによる不審者特定、技術開発は実際問題どの程度進んでいるのであろうか。技術開発の成果が特許出願に反映されるものと仮定したとき、特許出願件数を介してその技術開発の状況を推定してみる。以下の図はAI不審者特定システムにおける日本出願の出願件数推移である。内訳として、出願人の国籍も示す(ちなみに2015~2016年は、PCTルート又はパリ優先権ルートを経て出願される諸外国企業による出願件数が反映されていない可能性がある点を考慮すべきである)

「AI不審者特定システム」については、2012年までは減少傾向にあり、その後2013年には一度出願件数が増加し、その後2015年まで減少している。そして、2016年には再び出願件数が増加している。つまり、この「AI不審者特定システム」は、出願の増加と減少を繰り返している。「AI不審者特定システム」において日本企業の出願割合が総じて高い。出願企業の国籍別のトータル比率は、日本企業が96.2%、中国企業が1.9%、その他の国の企業が1.9%である。

出願人上位は以下である。
順位 出願人 件数
1 NEC 8
2 パナソニックIPマネジメント 4
2 キヤノン 4
4 シャープ 3
4 オムロン 3
4 日立国際電気 3

このAI不審者特定システムにおいては、NECの出願件数が圧倒的に多い。

更に上述した特許について、このAI不審者特定システムにおいて、AIが実際に判断を行う上で、不審者の何を検知しているかについて調査を行った結果を以下に示す。

 検知するデータが顔画像を含む画像データである特許出願比率は近年になるにつれて全体的に低下傾向にある。一方、検知するデータが他のセンシングデータである特許出願比率は増加傾向にある。検知するデータとしては、画像データが基本になることは上述したとおりであるが、近年ではこの画像データ以外に他のセンシングデータを織り交ぜて、検知したデータの判別を行っていく傾向があることが示されていた。

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