技術経営ブログ

経営計画書もリスク明記が求められる時代に

2018年12月27日

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 本日の日経朝刊において「経営計画・リスク明記」の話が一面トップに掲載されていた。有価証券報告書を記載する上で、為替変動や訴訟等、判明しているリスクを定量的に開示することが今後求められる。つまり、リスクの可能性や業績への具体的な影響を踏み込んだ定量分析を行う必要が出てくる。投資家が企業の将来性を数値的な根拠に基づいて分析しやすくするところがその狙いだ。

 日経の記事には特段言及されていなかったが、企業によっては保有する知的資産の量と質が企業価値を大きく支配する場合もある。かかる場合には、その企業のリスクのみならずリターンを明記する上では、知的資産の価値がどの程度のものであり、またその知的資産の価値喪失のリスクやリターンがどの程度のものであるのかを定量的に分析する必要が出てくる。

 知的資産の価値評価は様々な手法が考えられる。この知的資産の価値を行う場合であっても、その知的資産の強みが反映される事業の将来予測をより定量的に行うことが不可欠になる。そして、この事業の将来予測をより定量的に行うことで、知的財産の価値も含めた真のリスクの定量化を実現することができる。

 事業の将来予測を行うための一手法としてシナリオ分析を使う場合が多い。このシナリオ分析は、その事業や知的財産の今後のリスク及びリターンをシナリオとして捉え、外部環境や内部環境の変化に応じて様々なシナリオをシミュレーションする。そして、そのシミュレーションの検証を繰り返すことで、リスクとリターンについて数値に基づく定量的な説明のロジックを抽出していく。

 今までの企業のリスク分析ではそこまで行うケースは少なかったものと考えられるが、今後オープンイノベーションが進展していく上で投資家の分析の利便性を向上させる観点から、今回の記事のような制度化が進展し、来年以降は社会全体でこのような動きが加速することになるのではないかと考える。

 今年最後の技術経営ブログを上記の形で締めさせていただきました。今年1年間誠にありがとうございます。来年も宜しくお願いいたします。

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