技術経営ブログ

戦略的なオープンイノベーション創発

2019年1月15日

技術ブログ

 イノベーションマネジメントにおける現在の潮流はまさしくオープンイノベーションだ。社会において求められる価値やニーズが多様化し、また技術進化速度の高速化が著しい昨今において、1社が保有する経営資源をベースにしたクローズドイノベーションは正直なところなかなか創発しないと考えられている。むしろ自社の経営資源に他社の経営資源を積極的に融合させ、今までにない新たな価値を作り出すオープンイノベーションの方が、効率的に、しかも早期にイノベーション創発につなげることができる。

 1990年代後半以降に急速に普及したインターネットに加え、近年において急速に発展したIoT、ビックデータ、AIをこれに組み合わせることで、様々なソリューションを生み出すことができ、今までにない新たな世界を作り出すことが可能となっている。このような世界観は一社のみの経営資源をベースにした様々な努力だけで作り出すことができるものではなく、社外にある様々な経営資源の積極活用や他社との調整を通じて初めて実現できる。自社のみで全てを完結しようとする考えは捨て、自社を含めた他社とのコラボレーションの連鎖の輪からなるビジネスエコシステムを戦略的に構築することが求められるのだ。そして、このビジネスエコシステムは、市場を新たに創造し、またその市場の力を利用して長期的スパンで進化させることも勿論念頭に置く必要がある。

 オープンイノベーション戦略立案を進めていくプロセスの一例を下記に示す(詳細はこちらのページを参照願います)
 1) 顧客のために提供する価値、これを具現化する製品(サービス)に求められる技術の到達点と、現状の自社保有技術とのギャップを定量化し、技術マップ上にて可視化する。現状の自社保有技術を確認するために、知的資産の棚卸しも必要に応じて実行する。
2) 1)において定量化したギャップを最短距離で埋めるための技術の外部調達戦略を検討。
3) 2)において調達する技術を、現状の保有技術と有機的に連結させてシナジー効果を発現させる仕組みを検討し、これをイノベーションにつなげるためのアウトラインとプロセスを明確化。

 このとき、決められた期間内にオープンイノベーションを実現できるように、戦略立案から技術調達、自社技術の融合までのプロセスをスケジューリングするとともに、技術マップ上に技術の調達状況を順次可視化する。オープンイノベーションが進んでいく状況が手に取るように理解していくことが重要になる。
 

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