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第二次人工知能ブームはなぜ収束したのか

2019年1月22日

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 現在は第三次人工知能ブームであるが、実は1980年代において第二次人工知能ブームが起こっていた。この第二次人工知能ブームの特徴は「知識表現」である。要は知識を入れたら入れただけAIは賢くなるという理屈だ。当時はコンピューターが必要な情報を自ら収集して蓄積することはできなかったため、必要となる全ての情報について、人がコンピューターにとって理解可能なように内容を記述する必要があった。世にある膨大な情報全てを、コンピューターが理解できるように記述して用意することは困難なため、実際に活用可能な知識量は特定の領域の情報などに限定する必要があった。このような限界から第二次人工知能ブームは一時的なものに留まり、収束して冬の時代に突入してしまったと言われている。

 第二次人工知能ブーム時には、人工知能に対して過度な期待があったにも関わらず、上述した限界が見えた瞬間にその大きすぎる期待が一気に収縮してしまい、失望に変わり、ブームは去ってしまった。ニューラルネットワークという脳の構造を模した仕組みが考案されたのも第二次人工知能ブームの時だと言われている。つまり第三次人工知能ブームにおいて活用されている人工知能の原型は、既にこの第二次人工知能ブーム時において出来上がっていたのである。

 しかし、第二次人工知能ブームは、情報のセンシングと情報の解読・理解に大きな死の谷があったことに加えて、あの当時は、ディープラーニングがまだ発達していなくて、インターネット、ビックデータ、スマホ、クラウド等が無い状態であり、しかもコンピュータの情報処理スピードが現在よりも全然遅く、ハードウェア面からのお膳立てがまだ整っていなかったことも収束要因の一つであろう。逆にこれらのお膳立てが整った現在の第三次人工知能ブームは、起こるべくして起こったブームなのかもしれない。第三次人工知能ブームは、人類の様々な問題を解決するイノベーションの鍵として今後も発展してほしい気持ちは強い。

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