技術経営ブログ

企業戦略における知財戦略のポジションとは

2019年1月23日

技術ブログ

 企業戦略を構成するビジネス戦略、イノベーション戦略、知財戦略は、何れも重要な概念であるが、中でも知財戦略は特にこれからはもっと日の当たるポジションに置くべきであると考える場合が多い。持続可能な競争優位性を発揮し続けるためには、ビジネス戦略階層、イノベーション戦略階層のみならず、知財戦略階層への注力は不可欠である。知財を保護することなく、持続可能なビジネス上の競争優位性を発揮し続けることは難しい。

 そもそも知財戦略階層は、ビジネスをアシストするためのものであり、主役ではないという考え方がもしあるとすればそれは違うと思う。確かにビジネスを走らせることにより売上が出て、利益が向上し、高業績を勝ち取ることができる。そして利益が出ればそれを新たなイノベーションへの投資意欲につながり、その投資に基づいて更にイノベーションが生まれればそこからまた売上、利益が上がり、企業は持続的に成長することができる。このため、ビジネス戦略やイノベーション戦略が企業戦略の主役であり、最も日の当たるポジションに置くべきであるという考え方は決して誤りではない。

 しかしながら、このようなイノベーション戦略やビジネス戦略の持続可能な優位性は何によって守られるべきであろうか。当然にそれだけ売上や利益が上がるビジネスであれば、自社のみならず他社もそのビジネス領域に参入したいと思うはずである。他者が自社と同一の製品、サービスを以って同一市場に参入したならば、たちまち過当競争に陥り、自社のシェアが奪われ、利益率が低くなり、業績は悪化する。逆に知財戦略がしっかりとイノベーション戦略やビジネス戦略にリンクしているのであれば、そう簡単に他社の参入を許すことは無いはずだ。

 特に現在において高い利益率を誇るビジネスは、何れも知財をベースにし、知財戦略を有効に活用しているものが非常に多い。知財を通じて高い市場支配力を発揮し、利益率をより高くすることができる。特に中小ベンチャー企業において、企業戦略を考えるときには知財戦略の観点を見落とすことなく、必ず組み入れて欲しいと常に思う。

お問い合わせ・ご依頼は
お気軽にご連絡ください。

TEL

受付時間/平日9:20~17:20