技術経営ブログ

ニッチ戦略における知財マネジメント

2019年2月18日

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 ニッチ戦略とは、規模が比較的小さく、しかも他のメジャーな市場と隔絶された市場をいう(出典:今枝昌宏「実務で使える戦略の教科書」日本経済新聞社)。ニッチ市場の規模の小ささゆえに、大手企業はその市場に参入するメリットが小さいことから、大手企業とガチンコ対決になる可能性を低くすることができる。また、ニッチ戦略の「隔絶性」とは、市場ニーズ、顧客、提供価値等の面において他の市場セグメントと接続性が無いことを意味しており、この隔絶性があるからこそ、他のセグメントからの参入しにくい状況を作り出すことができる。

 ニッチ戦略においてシェアを向上させることで、そのニッチ市場における特定の顧客との信頼感を築くことができ、強固なリピーターとしての関係を作ることができ、自社も引き続きそのニッチ市場において製品やサービスを提供し続けることで、これに特化した技術やノウハウが蓄積される。その結果、そのニッチ市場においてチャネルの面、技術・ノウハウの面において他社を引き離した圧倒的優位性を獲得することができる。
 
 そして、このニッチ市場においても、当然にビジネス戦略、イノベーション戦略に、知財戦略をうまく融合させてシナジー効果を発現させることで、更に強みを出していくことが重要であることは言うまでもない。

 上述したニッチ市場の優位性を自社が築いていく上で、「隔絶性」を更に強固にするための仕掛けを知財戦略で作っていくことが必要となる。「隔絶性」を作っているのがチャネルと、製品(サービス)であれば、自社の経営資源をこれらに集中させ、圧倒的に他社と引き離したノウハウや技術資産をよりきめ細かく棚卸し、これを「隔絶性」を作り出す知財戦略資源に変換していく。そしてその「隔絶性」を更に大市場から引き離し、隔絶させる方向に振り向けていくのである。ニッチ戦略の極致だ。

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