技術経営ブログ

経営資源専行型のビジネスプランニング

2019年2月19日

技術ブログ

 一昔前の経営資源といえば、ヒト、モノ、カネと言われていた。産業革命の時代からつい最近まではその認識で考えれば足りる場合が殆どであった。しかし、近年における技術の進化、インターネット等の普及に伴う情報化社会の到来、更にはAI,IoT等の進展に伴い、経営資源は、ヒト、モノ、カネに情報が加わるようになってきた。経営資源としての情報は、企業が保有している顧客データや技術データ、知的資産、サプライチェーンを形成する上でのサードパーティとの関係等である。
 
 このような経営資源の強みを活かすことができる市場セグメントを見つけ出し、経営資源を通じて作り出した提供価値(製品やサービス等)を市場に提供することで売り上げ、収益を上げ行くのがビジネスだ。つまりビジネスプランニングの第1歩としえは、市場と経営資源という2つの軸からアプローチしていくことになる。ここで市場は、マーケティング分析を行えば自社、ライバル企業それぞれが把握できる。これに対して、経営資源は、先ずライバル企業のものについてはなかなか知ることができない。それどころか、自社の経営資源を本当の意味で定量的、かつ客観的に見える化し、理解することも実は難しい。その理由として、経営資源に情報が新たに入ったからだ。経営資源のうち、ヒト(従業員が何人いる)、モノ(自社の不動産価格、自社の保有する設備の価格)、カネ(銀行に預けてある金)は、比較的定量化するのは簡単だ。これに対して、経営資源に新たに加わった「情報」を定量化、数値化、見える化するのは、知的資産の精密な棚卸まで求められ、知財に関する専門的知識も必要となり、なかなか簡単には事を進めることができない。

 経営資源に情報が加わることで、他社の経営資源のみならず、自社の経営資源の定量化が難しくなる。しかし、ビジネスプランニングを行う上では、自社の経営資源を棚卸して定量化し、他社と競合分析をすることは避けて通れない。前者に関しては、当社においてもメソッドを開発しているが(詳しくはイノベーション経営コンサルティングを参照)、後者については特許情報に基づく特許マップや、ニュースや新聞等の情報等から抽出した技術動向等からある程度推定を働かせるしかないのが現状だ。しかし、仮にそれが推定であっても最初は全然OKだ。むしろ強豪との関係で、自社がこれから強化しなければならない経営資源が相対的に浮き上がってくれば、そこから様々な経営資源専行型のビジネスプランニングが可能となるのだから。

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