技術経営ブログ

知財投資の意思決定方法

2019年2月27日

技術ブログ

知財は戦略的投資と考えることが重要だ。経営戦略を考えるときに、物的資本(工場の建設)、人的資産(採用等)を通じて社内資源への投資を戦略的視野を以って行う。知財もこれらの社内資源や、経営戦略と密接に結びついてく要素があることから、戦略的投資に近い位置づけといえよう。
 
 投資は、通常の企業であれば、経営層が最終的に判断し、意思決定を行う。経営層は、知財投資判断を行う上では、知財以外のイノベーション戦略や事業戦略を考慮に入れつつ、知財投資の決定を行う。知財投資の可否判断を行う上では、経営層自身が、知財の内容を詳細に理解していないと厳密な判断を行うことができない。社内に知財専門の部門があり、優秀な知財マネージャーが居るのであれば、彼らからの報告書に基づいて経営層が判断することができる。しかし、中小ベンチャー企業のように社内に知財専門の部門が無い場合には、経営層自身が社内の知財状況を詳細に把握し、自ら意思決定を行う必要が出てくる。

 社外の弁護士、弁理士等の専門家にその意思決定の手助けをしてもらうことも一案としてはある。しかしながら、彼らが自社の経営戦略、イノベーション戦略を全て知悉した上での知財経営の実態を100%把握しているとは限らない。特に出願権利化のみを請け負っている弁理士は、その出願権利化する発明の内容は深く理解しているとしても、その発明と知財経営の本当の意味での関係性、更に自社の経営戦略との位置づけまでを100%理解していない場合が多い。このため、知財投資の判断を社外専門家に委ねても結局は本当の意味での解が得られない場合が多い。

 知財投資を行う上で、本当の意味での助言を得るためには、当社のコンセプトにもあるように、知財戦略階層、イノベーション経営階層、ビジネス戦略階層を把握した上で、最低でも自社の棚卸した自社の知的資産を90%は理解していることが必要条件であると考える。これらを経営層自身が本当の意味で理解するのは非常に大変なのであれば、それを外部にアウトソーシングさせて、報告書を提出させればよいのである。無駄な投資を防ぎつつ、最も最適な範囲で投資を行うためのアウトソーシング費用は決して高いものではないと思う。

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