技術経営ブログ

知財コンサルティングにおける仮説検証

2019年3月22日

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 一般的な経営コンサルティングでは、全てのシチュエーションを検証した上で考えられる解を全て列挙し、一つずつ潰していくことは効率の問題で行わない場合が多い。大抵は、最初に「当たり」を付ける。ここでいう「当たり」とは、実際の問題に対する仮の答えのようなものである。この仮の答え(仮説)を先ず挙げた上で、その仮説が正しいか否かを分析や調査を通じて検証していく。この検証プロセスで仮にその仮説が上手く検証できないのであれば、仮説の設定自体に誤りがあったのかもしれない。かかる場合には、仮説をたてなおし、更に検証を進める。このようなプロセスを繰り返しながら正解に近づけていく。

 我々が行う知財コンサルティングも基本的には同様の考えて進めていく。但し、知財コンサルティングにおいて、通常のコンサルティングと異なる点は、その検証の方法だ。通常の経営コンサルティングは、仮説を検証する上ではマーケット調査(インタビューやアンケート調査)、売り上げデータや各市場におけるシェア分析等を活用するが、知財コンサルティングでは、マクロ的なデータとしては、パテントマップや特許明細書分析、ミクロ的なものとしては、特許出願されていない知的資産やノウハウ、設計データや実験ノート、更には発明者の頭の中にある暗黙知も含めて、非常に複雑で一筋縄では取得できないデータを取り扱う。そもそも知財コンサルティング自体が、知的資産という無形資産を対象としたコンサルティングであるから、そのようなデータまでを含めた仮説検証を行わなければ本当の意味での解決解はなかなか出てこない。しかも知的資産は、その企業内部の技術資源であることから、技術の理解力というものも備わっていなければ検証すらできない。
 
 つまり知財コンサルティングにおいては、仮説検証を取り扱うデータの特殊性と技術的要素が含まれることにより、仮説検証プロセスにおいてそれに特化したスキルが必要になるのである。そして仮説検証に必要なデータをあくまでビジネスや市場のフィールドに照らし合わせて解釈する能力も求められる。難解なコンサルティングである反面、やりがいもあるのは事実だ。
 

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