2019年3月28日
技術ブログ
コンサルタントが問題解決を行う一般的なパターンとしては、問題の定義→問題の構造化→分析を行う→問題解決方法の提言、が多い。知財マネジメントに関するコンサルティングを行う場合も進め方のパターンは大体同じである。この中でも特に最初の、問題の定義→問題の構造化、のプロセスが重要だ。知財マネジメントの問題の本質がどこにあるのかを突き詰めていく。問題の背後にある課題が何であるのかを特定していく。
この課題設定が疎かであると、その後の分析~提言が、バラバラでまとまりの書くものとなってしまう。このため、実際の分析の前に、So what を繰り返すことで、問題の本質を見極め、課題設定を行っていくことに相当注力する必要がある。
知財マネジメントにおける問題の本質を突き詰めていくと、非常に大まかではあるが下記のパターンに分類できる場合が多い。
1)研究開発は成功しているが、特許がうまく取得できていない
2)特許は取得できているが、ビジネスにつながらない
3)特許は取得できており、ビジネスにもつながったが、簡単に回避されてしまう特許活用には至っていない。
この中で、1)は比較的対処しやすい。つまり研究開発の成果、社内の知的資産を分析し、一つ一つの技術を定量的に洗い出し、オープンクローズ戦略の下で保護方法を検討していくことになる。もちろん特許を取得できるか否かの問題に突き当たる場合があるが、発明創造支援等を通じてフォローしていくことである程度の形にすることはできる。
大変なのは2)の課題である。これは知財戦略フェーズを超えて、ビジネス戦略を含めた知財・イノベーション・ビジネス、の3階層の一気通貫のフォローが必要になる。3階層一気通貫のコンサルティングは今後特に重要になることは間違いないであろう。
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